ギターという楽器は本当によくできている。たった6本の弦を両手で操ることで、「リズム」「メロディ」「ハーモニー」という音楽の3要素を表現できる。
弦が6本というのもこれまた絶妙な配分だと思うし、その6本の弦で構成するレギュラーチューニングの完成度も素晴らしい。これぞ“神”の配列と言ってもいいだろう。
しかし、これらを手なずけるにはそれなりの修練が必要となる。そして修練の末、高みに届けば届くほど、その完成度の奥深さに畏敬の念を抱かされる。
ところがギターの面白さはレギュラーチューニングだけではない。6本の弦の組み合わせという条件はまったく変わらないのに、そこにはもう一つの(否、正確には大量の)、僕にとっては遠い過去から心の中で封印してきた禁断の異次元ワールド“変則チューニング”がある。
変則チューニングの存在理由はなんだろうか? それはきっと「表現の幅を広げるため」と答えれば間違いではないだろう。しかし、その表現したい世界観に確たる目的性がなかったら、それはまったく安易な自己満足の世界しか創られない。ややもすれば無秩序な行き当たりばったりの偶然に頼りきった演奏となり、表現を狭小の世界に追い込んでしまう。
変則チューニングの多くは、開放弦でコードになっている。その響きは通常のレギュラーチューニングの開放では味わえない音の厚みをもたらし、左手もコードを抑えると言うよりは、指をバー上に移動させるだけでそれなりの世界観が出現するのだ。
6本の弦が共鳴しあい、自分のギターのボリュームさえもが違って聞こえるこの心地好さ、これこそが僕が心の中で封印している「禁断の世界」の扉なのだ。
そこでは、レギュラーチューニングで規則正しく、困難な運指を度重なる訓練によって克服して表現を獲得するような地道な作業が、ややもするとバカバカしく感じてしまう危険な香りに満ちている。この感覚と付き合うのが厄介なのだ。だから僕は変則チューニングにあまり近寄らない・・・。
とか何とか言いながら、YouTubeにアップした曲の中でも数えてみたらけっこうな数になってしまっている(^_^;)
実を言うと、正確には僕が普段演奏する曲の半分近くは変則チューニングなのである。こいつは一体何を言っているんだ?と言われそうだが、僕がよく使うドロップDというチューニングもレギュラーチューニングでは無いのだから、広義の変則チューニングに含まれるからだ。
しかしドロップDに関してだけは、僕の気持ちに禁断の世界に入ったという後ろめたさはまったく生じない。あくまで、6弦の最低音(E=ミ)をD(レ)に更に一音下げて、音域を広げているに過ぎないのだ。決して運指が楽になるわけでもなく、偶然の音世界が突然現れるようなマグレには出会わない。
今月の曲は、おそらく僕の記憶の中で一番最初に出会った(実際に弾いた)曲だと思う。オープンGチューニングという、開放で弾いたら美しい響きのする、ギター初心者を禁断の世界に引きずり込む誘惑力ナンバーワンといっても過言ではない変則チューニングの代表である。
「うたたね~おやすみ漣くん」
弦が6本というのもこれまた絶妙な配分だと思うし、その6本の弦で構成するレギュラーチューニングの完成度も素晴らしい。これぞ“神”の配列と言ってもいいだろう。
しかし、これらを手なずけるにはそれなりの修練が必要となる。そして修練の末、高みに届けば届くほど、その完成度の奥深さに畏敬の念を抱かされる。
ところがギターの面白さはレギュラーチューニングだけではない。6本の弦の組み合わせという条件はまったく変わらないのに、そこにはもう一つの(否、正確には大量の)、僕にとっては遠い過去から心の中で封印してきた禁断の異次元ワールド“変則チューニング”がある。
変則チューニングの存在理由はなんだろうか? それはきっと「表現の幅を広げるため」と答えれば間違いではないだろう。しかし、その表現したい世界観に確たる目的性がなかったら、それはまったく安易な自己満足の世界しか創られない。ややもすれば無秩序な行き当たりばったりの偶然に頼りきった演奏となり、表現を狭小の世界に追い込んでしまう。
変則チューニングの多くは、開放弦でコードになっている。その響きは通常のレギュラーチューニングの開放では味わえない音の厚みをもたらし、左手もコードを抑えると言うよりは、指をバー上に移動させるだけでそれなりの世界観が出現するのだ。
6本の弦が共鳴しあい、自分のギターのボリュームさえもが違って聞こえるこの心地好さ、これこそが僕が心の中で封印している「禁断の世界」の扉なのだ。
そこでは、レギュラーチューニングで規則正しく、困難な運指を度重なる訓練によって克服して表現を獲得するような地道な作業が、ややもするとバカバカしく感じてしまう危険な香りに満ちている。この感覚と付き合うのが厄介なのだ。だから僕は変則チューニングにあまり近寄らない・・・。
とか何とか言いながら、YouTubeにアップした曲の中でも数えてみたらけっこうな数になってしまっている(^_^;)
実を言うと、正確には僕が普段演奏する曲の半分近くは変則チューニングなのである。こいつは一体何を言っているんだ?と言われそうだが、僕がよく使うドロップDというチューニングもレギュラーチューニングでは無いのだから、広義の変則チューニングに含まれるからだ。
しかしドロップDに関してだけは、僕の気持ちに禁断の世界に入ったという後ろめたさはまったく生じない。あくまで、6弦の最低音(E=ミ)をD(レ)に更に一音下げて、音域を広げているに過ぎないのだ。決して運指が楽になるわけでもなく、偶然の音世界が突然現れるようなマグレには出会わない。
今月の曲は、おそらく僕の記憶の中で一番最初に出会った(実際に弾いた)曲だと思う。オープンGチューニングという、開放で弾いたら美しい響きのする、ギター初心者を禁断の世界に引きずり込む誘惑力ナンバーワンといっても過言ではない変則チューニングの代表である。
「うたたね~おやすみ漣くん」
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